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2009年12月19日 (土)

ドイツのスポーツ誌コラムより 「野心・向上心」

 ドイツのスポーツ誌から、「野心・向上心」についてのコラムを紹介します。以前、ジュニアユースの選手にはプリントを配布し紹介しました。このコラムは2007年10月に発表されたもので、「闘将」と呼ばれた元ドイツ代表キャプテンのローター・マテウスが担当しています。それではどうぞ。

              Mattiaeus1

 今回私が言いたいのは「Ehrgeiz(エーアガイツ)」、すわなち「野心、向上心」についてです。このテーマついては本が1冊かけるでしょう。

 自分で言うのもなんですが、1990年、ドイツの一員としてワールドカップで優勝することができたのは、持ち前の野心・向上心があったからだと思っています。私はワールドカップ前、イタリアのインテルでプレーをしていましたが、当時のジョヴァンニ・トラパットーニ監督は「もしお前が左足でもいいシュートを撃てるようになれば、お前はワールドクラスの選手になるだろう。」と私に言いました。それから、チームでの練習が終わったあと、私は午後に一人で左足の練習を行いました。

 1990年のワールドカップ初戦の相手はユーゴスラビアでした。この試合で私は左足で先制ゴールを決め、ドイツの4-1の勝利に貢献することが出来ました。このゴールがわれわれに勢いをもたらし、われわれはワールドカップ優勝という偉業を成し遂げることができました。

 私はかなりの野心家ですが、私の周りを見渡して私よりももっと野心家なのはバイエルン・ミュンヘンのオリバー・カーンです。しかし、われわれ2人はいわゆる天才タイプではありません。80年代、メンヒェングラートバッハでプレーしていた現シュトゥッツガルト監督のアルミン・フェーは天才的な才能を持っていました。しかし、最終的に多くのタイトルを獲得したのはカーンのほうです。

 一般的に、貧しい環境で育った選手のほうがハングリーで野心的だと言われています。確かにこの考え方は間違ってはいないでしょう。リオデジャネイロの貧民街から億万長者に。彼らにとって、サッカー選手で成功することが貧困からの唯一の抜け道なのです。しかし、これらの選手たちとは対照的に、現在ACミランでプレーするブラジル代表のカカーは、サンパウロの比較的裕福な家庭で育ちました。それでも彼はファイターなのです。彼はもっとうまく、もっと強く、もっと速くなるために努力を重ね、現在でもっとも優秀な選手へと成長しました。

 昔は個々の選手に合わせた科学的トレーニング方法があまりありませんでした。カカーの周りにはコンピューターを用いた最先端のトレーニング設備があり、何人もの優秀なスタッフが彼の体を管理しています。ミランでなくとも、現代では能力を高めるためにいくつものもトレーニングの選択肢が用意されています。しかし、コンピューターによって導き出されたトレーニング方法だけでは、カカーは大成しなかったでしょう。コンピューターは膨大なデータを処理できますが、人の気持ちまでは制御できません。いくらたくさんのトレーニング方法があっても、「野心・向上心」がなければ決して大成はできないのです。

Sportbild誌 2007年10月のコラムより

by コーチ土屋

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